元徴用工訴訟などに端を発し、日韓関係は過去最悪の状況にある。日韓請求権協定を無視したのは韓国側であるにもかかわらず、反日の度合いを強めている。だが、世界を見渡せば、反日国家はごく少数だ。圧倒的多数の国家が親日である。その背景には、先人たちの努力と犠牲があった。『親日を巡る旅』を上梓したジャーナリストの井上和彦氏が解説する。
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百聞は一見にしかず。自らが現地に足を運んで見聞すれば、歴史の謎が解け、将来が見えてくる。
私はこれまで世界各国・地域を探訪して回ってきた。そして戦後封印されてきた日本の輝かしい近現代史の真実を発掘し続け、自分自身の見聞と体験をもとに過去への再評価を行ってきた。
同時にそれは世界の国々が今後どのように動くのかを予測し、また日本がその国とどのように付き合ってゆくべきかという将来を見通す羅針盤となっている。
世界探訪は実に面白く、そしてまた痛快だ。封印されてきた歴史の真実が発掘され、これまで信じ込んできた歴史認識が次々と覆されてゆくからである。
どうぞみなさんも、こんな疑問をもって世界各地を歩き回っていただきたい。
学校で教わってきたこと、そして報道されていることは本当なのか。日本が外国と深く関わり始めた明治開国以降の近現代において、日本はいったいどんな悪いことをしてきたというのだろうか。本当に世界の国々は日本の戦争を恨み、そして将来の軍事行動を警戒しているのだろうか。
だが実際は逆だった。むしろ世界の国々は、日露戦争はもとより第一次世界大戦、そして大東亜戦争における日本の戦いを賞賛し、とりわけ欧米列強諸国の植民地となっていた国々からは感謝すらされていることに私は衝撃を受け続けてきたのである。
ミャンマー連邦共和国(ビルマ)、パプアニューギニア独立国のラバウル、カンボジア王国、ポーランド共和国、ソロモン諸島のガダルカナル島、マルタ共和国、フィリピン共和国、フィンランド共和国、パラオ共和国、インドネシア共和国、極東ロシア、そして台湾……それぞれの国に、知られざる日本との交流秘話がある。