これまで男性が最も注意する厄年は42歳だったが、最近はその“上”「61歳厄年」を気にする人が増えている。
一般的に男性は数え年(※数え年は生まれた年を1歳として、正月を迎えるたびに歳を取る)で25歳、42歳、61歳が「本厄」となり、その前年は「前厄」、翌年は「後厄」。総じて「厄3年」とされる。つまり満年齢で60歳を迎える年が「61歳厄年」となる。慣習や寺社の解釈などで違いはあるものの、「昔は今ほどの寿命の長さはなかったので、61歳以降の厄年はございません」(佐野厄よけ大師)という。
すでに61歳厄年を乗り越えたフリーアナウンサーの生島ヒロシ氏(68)は、当時をこう振り返る。
「僕の場合は42歳厄年も大きなレギュラー番組が終わるなど仕事の転機を迎えた年でした。61歳厄年の年に東日本大震災で気仙沼の故郷が被災して、妹夫婦が亡くなりました。僕自身は長くかかった借金を返済し終わって一息ついた時期でしたが、つかの間のことでした。だから厄年というのは人生の様々な転機につながるものだと実感しています」
生島氏は、61歳厄年を迎える頃に、周囲を見て生活スタイルを変えたという。
「当時、僕の少し上の世代はちょっと前まで元気だったのに急にがんや脳梗塞になる人が多く、『体の無理が利かなくなった』との声もよく聞きました。それで“生活パターンを変えないと、病気の時限爆弾を抱える”と思い、週3回だった夜の会食ペースを落として、体のギアチェンジを行なうことを心掛けていました」