8月6日に甲子園で開幕する第101回全国高校野球選手権大会。成長著しい年代だけに、活躍するのは3年生が多いが、名門校のスーパー1年生にも注目だ。ノンフィクションライターの柳川悠二氏が、令和元年に新怪物となりそうな「スーパー1年生」たちについてレポートする。
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24対1──激戦区・神奈川を戦後の決勝最多得点で制したのは、私学の雄・東海大相模だった。
「アグレッシブベースボール」を掲げ、強打が伝統の同校にあって、今年は2年生5人がスターティングメンバーに並ぶ。
決勝で尺玉級の花火を打ち上げた2年生トリオ山村崇嘉(たかよし)、鵜沼魁斗(かいと)、西川僚祐(りょうすけ)の猛打の陰で光っていたのが1年生の石田隼都(いしたはやと)。昨年、ボーイズジャパンのエースとして活躍した石田はリリーフ登板し、3回をパーフェクトに抑えた。
スーパー1年生をふたりも擁し、今夏の甲子園で台風の目となりそうなのが宮城・仙台育英だ。
5月に筆者は仙台育英に向かった。その日は大船渡との練習試合が予定されていて、佐々木(朗希)が目当てだったが、どうしても見ておきたい投手がもうひとりいた。4年前の甲子園で仙台育英が準優勝した時のエース・佐藤世那と同じ名前の読みをする笹倉世凪(せな)。1年生左腕である。