中国の名門大学のひとつ、南京大学で学生に対するセクハラ被害調査が行われ、教員からセクハラを受けた経験を持つ学生は全体の4分の1弱の23%で、キャンパスでセクハラ被害があると認識している学生は全体の4分の3に上っていることが明らかにされた。中国の大学で、学生を対象にしたセクハラ被害調査が行われ、公表されるのは初めて。
中国ではやはり名門大学の北京大学や人民大学などでも女子学生へのセクハラ被害が明らかになっており、教員によるたび重なるセクハラに自殺に追い込まれた被害者も出ているなど、キャンパス内でのセクハラ被害は深刻なことがうかがわれる。中国中央テレビ局(CCTV)が報じた。
調査は昨年5月、セクハラ被害防止を訴える非政府機関(NGO)にCCTVが協力して、南京大学の学生1371人に対してアンケート調査の形式で実施された。
それによると、女子学生の16%がセクハラ被害を受けており、そのうち、加害者の3分の1が知り合いの男子学生だったが、他の3分の1は全く知らない男だったという。
教員による被害が多かったのは文学部や経済学部の学生で、そのうちの被害女性は教授に音楽用の防音室に来るように言われ、暴行を受けたという。
セクハラ被害を受けた学生に対する大学側の対応については、30%の学生が大学の事務局によって満足のいく措置をとってもらった。一方、残りの70%は訴えを無視されたり、「黙っていろ」と脅されたり、「被害に合わないように気を付けなさい」と諭されたりで、満足な対応はとってもらっていないという。