「ジャニーさん、ハッピーバースデー!」。50人近い所属タレントがそう声をそろえたかと思うと、手拍子をし、体を揺らしながら、『ハッピーバースデートゥーユー』を歌う。
その中心にいたのは、ジャニー喜多川さん(享年87)だった。大きなバースデーケーキを前に、ジャニーさんは、はにかみながらもうれしそうな表情を浮かべ、それまでの人生を振り返り、「八十何年生きてきて、今日がいちばん楽しい」と口にした。
その言葉を聞いて、タレントたちもうれしそうに笑う。タレントをわが子のように愛し、タレントからは父のように慕われた関係は、まさに唯一無二のもの。
大型スクリーンに映し出されたその映像は「お別れの会」の「関係者の部」に出席した約3500人に、絆の強さを見せつけるものだった。参列者の1人が言う。
「まさか、ここまでの会になるとは思っていませんでした。プライベートの映像も用いて裏方に徹してきたジャニーさんの人物像、功績を参列者に伝えようという意図がしっかり伝わってきました。何より、ジャニーさんとタレントたちの素顔を初めて見ることができました」
9月4日、ジャニーさんのお別れの会が盛大に営まれた。会場となったのは東京ドーム。お別れの会の場として使われるのは今回が初めて。案内状のない人でも参列できる「一般の部」にも約9万人が詰めかけて生前をしのぶという、史上最大の規模となった。
◆北島三郎、カズ、黒木瞳らも参加
ジャニーズ事務所と袂を分かつことになったタレントの参列はどうなるのかと取り沙汰されたが、多くが姿を見せていた。44年前に電撃移籍した郷ひろみ(63才)、シブがき隊の薬丸裕英(53才)と布川敏和(54才)、ジャニーズの黎明期を支えた光GENJIの大沢樹生(50才)、佐藤寛之(48才)、赤坂晃(46才)。KAT-TUN時代に解雇された田中聖(33才)など30人以上がジャニーさんに「さよなら」の言葉をかけた。
「薬丸さんは、仕事があったのか開始時刻には間に合わなかったようで、遅れて会場入りしていました」(スポーツ紙記者)
ほかにも、黒柳徹子(86才)と久米宏(75才)の『ザ・ベストテン』コンビや、北島三郎(82才)や武田鉄矢(70才)、泉ピン子(72才)に和田アキ子(69才)といった大御所も駆けつけていた。
「サッカーの三浦知良さん(52才)も参列しました。フランスW杯直前で代表メンバーから外された時、メディアにもみくちゃにされると心配したジャニーさんが自分の所有するマンションを“隠れ家”に使っていいよと言ったほどの仲。奥さんのりさ子さん(51才)も一緒に来ていました」(前出・参列者)