私たちの体は、食べたもので作られている。毎日の料理に使う食材や調味料、スーパーの総菜、コンビニのおにぎりや弁当、菓子や飲料水…口に入れたものはすべて、健康にダイレクトに影響する。何も考えずに危険な加工食品を長年食べ続けていると、アレルギーなどの体の不調をはじめ、うつ病などの精神疾患、生活習慣病やがんにいたる病気まで、あらゆる健康被害のリスクが高まる。
◆「添加物」の中には自然の成分もある
いずれの添加物も国が安全性を保証しているため、過剰に敬遠する必要はないという考え方もあるが、他国では健康被害が報告され、使用が制限されていたり、日本でも時を経て使用が見直されたりする場合もある。
私たち消費者は一体、どのように食品を選ぶべきなのだろうか。現在、日本で食品添加物として認められているものは約1500種類あり、その目的は主に6つ。
【1】色を整えおいしさを演出
【2】味を調える
【3】香りを足す
【4】食品を製造や加工するために必要
【5】形や食感を整える
【6】腐敗を防ぎ、品質を保つ
さらに日本で使用できる食品添加物は以下に分類される。
●指定添加物(463品目)
食品衛生法第10条に基づき、厚生労働大臣が、安全性と有効性を確認して指定したもの。化学的合成品や天然添加物など製造方法の違いにかかわらない。
●既存添加物(365品目)
長年使用されていた実績があるものとして厚生労働大臣が認めたもの。1996年の策定当初は489品目だったが、安全性に懸念があるもの、使用実態がないものが削除されている。
●天然香料(約600品目・基原物質)
食品に香りをつける目的で使用される動植物から得られる香料。バニラ香料、カニ香料などがある。
●一般飲食物添加物(約100品目)
一般に食品として飲食しており、添加物として使用されるもの。果汁、野菜色素、寒天など。
豆腐を作るための「にがり」、着色料に使うしその葉やクチナシの実から抽出したエキスなど、もともと自然界に存在する成分も「食品添加物」の中に含まれる。
さらに、こんにゃくの凝固剤として使用される消石灰(水酸化ナトリウム)、中華麺に用いられる「かんすい」なども、食品添加物だ。