体当たり取材が得意な『女性セブン』の名物アラ還ライター・オバ記者こと野原広子が、ゆる~く世の中を斬る!
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罪のない幼子に、なぜそこまでできる! 連日のように流れる幼児虐待のニュースに胸がつぶれる思いをしている人は多いだろう。
子供同士のいじめももはや“悪ふざけ”ですまされるレベルではない。そう憤慨した後で、テレビやネットのなかった頃はどうだったかと思うと、それはそれで暗澹たる思いになる。
思い起こせば、子供が虐げられた歴史は今に始まったことではない。
先日、取材で地方を訪れた時、ちょっと薄暗い感じの路地で、4~5才くらいの子供たちが数人、『はないちもんめ』を唄いながら遊んでいた光景を目にした。いたって無邪気で楽しそうな子供たちの姿に、あぁ懐かしいなぁ、自分にもあんな頃があったなぁと目を細めたけど、それと同時にあれこれ思い出したことがある。
そう、誰もが子供の頃、なんの気なしに口ずさんでいた童謡の数々には、実はとってもコワい意味が込められていたことに。
もちろん、その多くはいわゆる“都市伝説”の類いで、尾ひれがついた話だとは思うけど、あながち作り話ですませるわけにはいかない気もする。
ほら、童謡のメロディーって短調で、どこか暗い響きがあるじゃない。それがまた、コワさをよけいに演出するような気がするんだよね。
そこで今回は「本当はコワい(と私が思ってる)童謡」について──。
◆『はないちもんめ』(作者不詳)
〈勝ってうれしいはないちもんめ 負けて悔しいはないちもんめ 隣のおばさんちょっと来ておくれ 鬼が怖くて行かれない お布団かぶってちょっと来ておくれ お布団ぼろぼろ行かれない お釜かぶってちょっと来ておくれ お釜底抜け行かれない(鉄砲かついでちょっと来ておくれ 鉄砲あるけど弾がない)
あの子が欲しい あの子じゃわからん この子が欲しい この子じゃわからん 相談しよう、そうしよう〉
──庶民が貧しい暮らしを強いられ、子供は口減らしのために都会に売られていた時代があった。勝ってうれしい、とは「買ってうれしい」という人買いの気持ちで、わが子の体重の一匁ぶんまで値段を負けて売ることになった親の気持ちが「負けて悔しい」と表されている、という説もある。