ボードゲームが静かなブームとなっている。店内でボードゲームを楽しめるカフェがここ2~3年で急増し、都内だけでも100店を超える勢いとなっている。カフェにはボードゲームで何時間も遊ぶ若い世代や会社帰りのサラリーマンの姿も目立つが、ボードゲームはなぜ、現代日本で浸透し始めているのか。作家の内藤みか氏が取材した。
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アナログゲームの販売イベント「ゲームマーケット」(通称ゲムマ)──。初開催の2000年は一般出展32、参加者総数400人だったのが年々数は膨れ上がり、2019年春には2日間合計で一般出展975、参加者総数2万5000人規模となっています。
かの「コミックマーケット」(通称コミケ)も初開催の1975年には参加者700人(2019年には73万人)だったことを考えると、今後の伸びに注目すべきジャンルだと言えるでしょう。私も今年の春はボドゲ愛好者の大学生の息子と参加し、10種類以上のボードゲームやカードゲームを買い込んでしまいました。
「ゲームマーケット」の魅力は、ここでしか買えない同人版のゲームや、人気ゲームの新作が先行販売されていて、作者さんとも話ができること。もちろん試遊体験もできます。作者とのコミュニケーションや限定アイテム探しが楽しいという点も、コミケと似ています。
◆世界のゲームで遊ぶように
今まで、ボードゲームというと日本では「人生ゲーム」や「オセロ」、カードゲームでは「トランプ」や「UNO」など、定番の品で遊ぶことがほとんどでした。皆がルールを知っているのですぐに遊び始めることができるという点も便利でしたが、ここ数年は、海外のボードゲームやカードゲームが日本でも遊ばれるようになってきました。
海外のゲームは色使いやデザインがハイセンスで、1時間を超えるような長時間プレイのものも少なくありません。
例えば、周囲と交渉しながら資源を集めて無人島を開拓し、支配者を目指す「カタン」(ドイツのゲーム)やテトリスのような幾何学的なコマをつなげ、置けたマスの個数で勝敗を競う「ブロックス」(フランスのゲーム)などは認知度も高く、大会が開催されることもあります。