「健康にいいと思って、あまり好きではないひじきを一生懸命食べていたけれど、意味がないどころか寿命を縮めていたなんて…」(50代女性)
「本は嫌いだったけど、それが健康にかかわるならと、意識して読むようなりました」(40代女性)
これは本誌・女性セブン9月12日号で特集した『死亡率を上げる食べ物・生活習慣』に寄せられた感想だ。大きな病気やけがをしなくても、また過度な飲酒や喫煙をしなくても、毎日の食べ物や生活習慣の積み重ねで死亡率や死亡リスクが上がってしまう場合がある。その事実に大きな反響があった。
その声にお応えすべく編集部がさらに取材を進めると、死亡率に影響を与えているのは、食べ物や生活習慣だけではないことが明らかに。住んでいる場所や選んできた仕事、そして何気なく始めた趣味など、一見健康や病気とは無関係に思える“選択”が、死亡率に大きく影響していることがわかったのである。
あなたの生死を大きく左右するかもしれない「人生の選択」の死亡率を専門家の解説とともにひもといていく。
◆猫よりも犬を飼うべき理由
“終の住処”とはよく言ったもの。家を買うことは人生の一大イベントだ。一戸建てかマンションか、駅に近いか…迷うことがいろいろあるが、長生きするために気にすべきポイントは意外なところにあった。
それは「水辺に住む」こと。水辺に住む人は、心臓病・脳卒中・呼吸器疾患・糖尿病・認知症などで死亡するリスクが12~17%低いという。石原クリニック副院長の石原新菜さんが解説する。
「水辺の景色や水の音は人間に非常に大きな影響を与えます。自律神経が整えられて副交感神経が優位になり、リラックスした状態が生まれる。それによって通称“ストレスホルモン”と呼ばれるコルチゾールの分泌が低下し、血圧や血糖値が下がるため、さまざまな病気の予防につながると考えられます」
引っ越しは難しくても、週末に渓流沿いや海辺、森の中などをハイキングしたり、水の音が入ったヒーリングミュージックを聴いたりすることでも代用が可能だという。