細野:それは正論ですが、なかなか厳しいお母さんなのですね(笑い)。でも、その一方で、息子さんのお弁当は愛情がたっぷりですよね。お弁当にはジュースまで付いていたり。
遠山:そうですね。お弁当や飲み物などはできる限りのことはしてあげているんです。お弁当にジュースを付けたりするのは、本人が潤うだけでなく、夏は保冷剤の代わりになったりしますし。塩分が入っているドリンクを付けておこうとか健康のバランスはできるだけ考えていますね。
細野:そのお弁当がぱっと見は、かなり豪華なのですが、たぶん遠山さんのことだから、原価は高くないですよね?
◆遠山景織子は恐るべきコスパ人間だった!
遠山:はい、私はコスパ重視で食材も考えていますね。
細野:遠山さんが書いている『家計ノート』を見ても、よくわかりますね。食費の欄には、基本の「レシート1枚につき1行」を実行しつつ、その下に「ラム厚切り肩ロース100g98円♪」とか、感情が溢れていますよね。
遠山:そうそう。私は、うれしい買い物ができた時は、それを下にメモしておくんです。そうすると、あとで見返した時に、またうれしくなったりします(笑い)。
細野:でも遠山さんの『家計ノート』を見て驚いたのは、この「♪」が圧倒的に多いんですよ。これは、普段から、その「商品の底値」を意識していないとできないことで、毎日の堅実な買い物の様子が見えてくるんですよね。
遠山:確かに、私は値段にはシビアですね。だから、スーパーのチラシとか大好きなんですよ。今日はタイムセールで鶏もも肉が39円だったって、めっちゃ安いじゃないですか! 他のお店と比べても、普段の半分以下だから。そんな時は書きたくなっちゃう、インプットもできるし。楽しい!
細野:そうそう、遠山さんの『家計ノート』は温度というか、楽しさの感情とかがちゃんと伝わってきていいなぁ、と思っていたんです。遠山さんは以前、どのように家計簿と接していたのですか?
遠山:随分前からですが母と同居するようになって、だんだんお金の配分がわかりにくくなってしまって、そこからノートに自分でメモするようにしていたんです。だから、この『家計ノート』は、普段のノートに近くていいな、と思いました。あと、交通費とかレシートがもらえないから、キチンと項目がないと、すぐに忘れてしまうので助かりました(笑い)。
細野:確かに、この『家計ノート』は、自分流のノート方式からの乗り換えの人たちが本当に多いんですよね。線とかもわざわざ自分で書き込まなくていいし、手間が随分と減るんですよね。でも、遠山さんは交通費も書いていなかったということは、普通の家計簿だと挫折しそうですね…。
遠山:実は長年ノート派だったので『家計ノート』以外の家計簿というのを見たことがないんですよね。普通の家計簿というのは、どういう感じなんですか? 確かに家計簿が「続かない」という話はよく聞きますが。