ラグビーW杯での日本代表の快進撃を、伝統国のメディア、ジャーナリストたちが賞賛している。かつて“ラグビー後進国”として蔑まれてきた「ブロッサムズ」は、なぜ「ラグビー強豪国」と認められるに至ったのか──その大躍進を、今や世界は「驚嘆」でも「奇跡」でもなく、《敬意》を持って見ているのだ。
初の日本開催となったラグビーW杯は、世界ランク9位の日本代表が世界ランク2位のアイルランドを19対12で撃破し、さらにサモアにも快勝したことで、これ以上ない盛り上がりを見せている(世界ランクはいずれも当時)。
日本は、「世界一のディフェンス力」と称えられるアイルランドにスクラムで一歩も引かず、力強いアタックを繰り返した。アイルランド戦でケガから復帰したウイングの福岡堅樹は、逆転トライでその俊足ぶりを見せつけた。
その戦いぶりを見た世界のラグビーメディアからも日本代表に次々と賞賛の声が巻き起こった。アイルランド人のラグビージャーナリスト、アラン・イングリッシュ氏が語る。
「アイルランド人の私にとっても、世界中のラグビーファンにとっても、センセーショナルだった。アイルランドは決して日本を侮っていたわけではない。手強いチームだと思って真剣に対策を練ってきたが、その想定をはるかに上回っていたと思います。
日本代表はベスト8入りを目標にしている。だが、準決勝(ベスト4)まで進む可能性も十分にあるでしょう。それほどの強さと戦略性を見せつけた。フィジカルもメンタルも強く、勝つためのミッションを確実に遂行する姿を見て、私は日本代表が大好きになりました」