年に一度、全国の大学の鉄道研究会が集結する交流イベントがある。その名も「てっけんサミット」。一部公開のイベントで、大学外部からも鉄道好きの老若男女が詰めかけるという。9月に開催された「てっけんサミット2019」の様子を、早稲田大学鉄道研究会がリポートする。
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去る9月6日と7日、京都市の立命館大学衣笠キャンパスにて、「てっけんサミット」が開催され、早稲田大学鉄道研究会(以下「当会」)をはじめ多くの大学の鉄道研究会が参加した。
一口に「鉄道研究会」と言っても、普段の活動内容は読者の皆様にはなかなか伝わらないだろう。そもそも、鉄道趣味の世界自体、「撮り鉄」「模型鉄」「乗り鉄」等々さまざまな「○○鉄」がある通り大変幅広く、簡単に説明することは、鉄道研究会の一員たる筆者でも難しい。
てっけんサミットとは、全国の大学の鉄道研究会を対象とした交流イベントで、一部公開もされるため、その活動内容を広く知ってもらう機会でもある。てっけんサミット実行委員会のホームページによれば、てっけんサミットは2009年から開催され、毎年全国の大学の鉄道研究会が持ち回りで主催を務める。開催地は年によって変わり、昨年は新潟大学が主催した。
2日間の日程のうち、初日は外部に公開しない「クローズドデー」、2日目は外部に公開する「オープンデー」という位置づけとなる。両日とも、各参加校の特色が強く出た展示や発表が行われる。
◆「クローズドデー」で親交を深める
初日の「クローズドデー」では、「団体紹介」「クイズ大会」「アイスブレイク」が行われた。
「団体紹介」では、参加団体がスライドで自団体の紹介を行う。内容は様々だが、大学の紹介や団体の活動内容の報告が主である。団体によっては、大学の近くを走る路線の車両や、団体の運営体系を取り上げるところもあった。
「クイズ大会」では、主催者側の色が濃く出た問題が出題される。今回は関西で開催されたこともあり、関西の鉄道にまつわる問題が出題された。中にはかなりハイレベルな問題も含まれており、クイズに答えつつそれまで知り得なかったことを学ぶ良い機会になった。
「アイスブレイク」では、参加者が様々な鉄道趣味における「守備範囲」ごとに集まり、自己紹介や自分のテリトリーについての話でおおいに盛り上がった。鉄道研究会の交流イベントというてっけんサミットの性格上、内容としてはこちらが重要なものになったのではないだろうか。
鉄道趣味は、個人や小さな集団内で完結してしまうことが多いものである。「クローズドデー」で行われる3つの催しを通して、各々が属するコミュニティーの垣根を越え、参加者同士の親交を深められただけではなく、各個人の知見をさらに深めることができた。