懐かし映像にモザイクが掛かるのはどうしてなのか――。10月7日、『歌のゴールデンヒット』(TBS系)が放送された。約4時間にわたって、男性歌手の歴代シングル総売上枚数ベスト100(オリコン調べ)が発表され、100位から順にヒット曲の歌唱映像がオンエアされた。その中で、51位のとんねるずは2人のイラスト写真とともに『ガラガラヘビがやってくる』が数秒流れただけだった。テレビ局関係者が話す。
「とんねるずの事務所は肖像権に厳しいですからね。過去の番組をまとめたDVDも、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の関連作品がいくつか発売されているくらい。過去の映像もほとんどテレビで流れません」(以下同)
『歌のゴールデンヒット』では、昭和の大人気歌番組『ザ・ベストテン』の貴重映像も多数放送された。しかし、アルフィーがファンの家の前で歌う際、ワイプで初代男性司会者の久米宏、黒柳徹子らしき2人の姿が映ったものの、モザイクが掛かっていた。どうしてなのか。
「過去の例からして、徹子さんが『ザ・ベストテン』の映像にNGを出すことは考えづらいのですが、久米さんの事務所が肖像権に厳しいんです。他の番組では、基本的に昔の映像にOKを出すことはほぼない。『ザ・ベストテン』出演映像をまとめたチェッカーズのDVDが発売されていますが、久米さんは声が入っているのに顔は一切出てきません。同じ『ザ・ベストテン』の山口百恵や中森明菜のDVDには久米さんが映っています。こちらの方が例外なんでしょうけど、これだとチェッカーズのファンは納得しないでしょう。黒柳さんの姿はちゃんと出てきます」
テレビやDVDで過去の映像を使用する場合、事務所に許可を取る必要がある。
「昔は過去の映像でもテレビ局が勝手に流していましたが、今は無理です。事務所に連絡して許諾を得ます。事務所を辞めていたら、どこに権利があるかによりますね。ただ、移籍や独立と同時に、タレント側に権利を渡しているケースはほんとんどないと思います。その場合は元の事務所の許可が出るかどうかです」