10月の新ドラマがスタートしたが、話題を集めているのが復活した2作、『まだ結婚できない男』(フジテレビ系)、『時効警察はじめました』(テレビ朝日系)だ。このドラマの魅力は、主人公にあるというのはコラムニストのペリー荻野さんだ。ペリーさんが解説する。
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変わり者強し。阿部寛の『まだ結婚できない男』とオダギリジョーの『時効警察はじめました』を見て、そう思っている方も多いと思う。
『まだ結婚できない男』は、前作「結婚できない男」の13年ぶりの続編、『時効警察はじめました』も12年ぶりの復活である。どちらの作品にも共通しているのは、主人公がかなりの変わり者であること。
『まだ結婚~』の主人公・桑野(阿部)は、名のある建築家で、長身のイケメン。一見、モテそうだが、口は悪いし、態度も悪い。40歳だった前シリーズでは、困ったことがあると「ちょっと立ちくらみが…」などと顔なじみになった女性医師(夏川結衣)のところにやってくる。そのくせ素直にアドバイスを聞くのかと思えば「へっ」と口をゆがめて、嫌な顔をし始め、「また説教か」「あなたが(血圧を)上げてるんだ」などと言い出す始末。