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料理系YouTuber速水もこみちと水嶋ヒロ 似て非なる情熱

速水もこみちが料理系YouTuberに(イラスト/ヨシムラヒロム)

速水もこみちが料理系YouTuberに(イラスト/ヨシムラヒロム)

 第何次ブームと呼べば良いのか、芸能人・有名人によるYouTuberデビューが相次いでいる。そのなかでも注目を集めたのが、二人のイケメン、速水もこみちと水嶋ヒロが、料理をテーマとしたYouTubeチャンネルを開設したことだ。イラストレーターでコラムニストのヨシムラヒロム氏が、新米YouTuberふたりの共通点とそれぞれの個性、将来性について考えた。

 * * *
 先日、イケメン俳優が立て続けにYouTuberデビューした。速水もこみちと水嶋ヒロである。すごい偶然、両人共に料理に関する動画を配信中。将来が嘱望された俳優だったが、いまいち大成できなかった2人。彼らの情熱は今、シンクロしている。

 ひとえに料理動画といっても、それぞれのカラーが反映されたものとなる。速水の動画は2011年から2019年まで朝の情報番組『ZIP!』内で担当した料理コーナー「MOCO’Sキッチン」の延長線上にあるものだ。当コーナーで速水は港区にある高級スーパーでしか手に入らないような素材をプロ仕様の料理器具で調理し、一般人には作ることが難しい料理を数々生み出してきた。

 話は逸れるが、速水は芸能界イチと言っていいほどのスタイルを持つタレント。しかし、完璧すぎる頭身に悩まされた俳優でもある。速水の隣に一般的な頭身を持つ女優が立つと画面のバランスは途端におかしくなる。速水の8頭身はドラマで変な目立ち方をしていた。対して「MOCO’Sキッチン」は速水の独り舞台、大きなキッチンは大きな身体を生かす舞台装置となる。包丁でまな板をリズムミカルに叩く、長い手を生かし塩はなるべく高い位置からまぶす、極めつけはふんだんに注ぐオリーブオイル。

 速水は「モテたい」ために料理を覚えたらしい。完璧なルックスの男がカッコつけて料理をしている。様になりすぎると、どこかユーモラスに映る。速水に視聴者がツッコミを入れつつ鑑賞するのが「MOCO’Sキッチン」の流儀だ。

 長年の月日が積み上げた速水と視聴者の共犯関係はYouTubeでも続く。9月末に開設された『M’s TABLE by Mocomichi Hayami』でも”もこみちっ!”が高いとしかいいようがない料理を生み出している。なかでも、個人的にグッときたのが1本目の動画。自らのチャンネル開設を祝して作ったオリジナルケーキ「M’s ケーキ」は冴えていた。

 ドライフルーツを練りこんだスポンジにクリームを塗る、ここまでは想定の範囲内(珍しいドライフルーツだったけど)。しかし、デコレーションの段階から”もこみちっ!”は急上昇していく。「ここからがすごいよぉ~」と速水が持ってきたのが食用花。「みんなドキドキな感じ?」とスタッフに聞きつつ、ケーキに花をピンセットで刺していく。料理だと思っていたら、いきなり花道になっている。想定できない出来事には誰もがドキドキしてしまう。クリームが見えなくほどに花でケーキを覆えば完成速水は「どこにもないようなケーキが完成しちゃいましたっ!」と無邪気に喜ぶ。初回から一般人の理解が及ばない料理が登場した。

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