芸能

一世を風靡した「学園祭の女王」、なぜいなくなったのか

「学園祭の女王」杉本彩

 毎年、10月~11月末にかけて、全国の大学で行なわれる「学園祭」。学園紛争で荒れた1960~70年代、学園祭は学校のあり方を問う場であったが、1970年代後半からは様変わりする。メディア評論家の宝泉薫氏はこう解説する。

「始まりはキャンディーズの登場と言えます。1972年のデビュー当時、人気が振るわなかった彼女らでしたが、学園祭のゲストとして招かれた際のライブで人気に火がついたと言われています」

 その後、1980年代にアイドル黄金期が到来すると新曲披露の場として学園祭は格好のステージになる。

「それまで新人アイドルがデパートの屋上で新曲をお披露目していたように、学園祭を回ることが定番化しました。当時のアイドルにおいて同世代の男性ファンは最大のターゲット。学園祭巡りはレコードの売り上げにも影響を与えたため、斉藤由貴や南野陽子といったCMやドラマで人気があったタレントも積極的に行なっていました」(宝泉氏)

 アイドル文化に詳しいライターの尾谷幸憲氏は「呼ばれるタレントは時代ごとに様変わりしていった」と話す。

「当初はアイドル歌手で盛り上がっていましたが、1980年代半ばは山下久美子や白井貴子のようなロック系女性ヴォーカリストが呼ばれるようになった。とにかく騒ぎたい、叫びたい大学生たちの欲求に応えました。

 1980年代終盤から1990年代にかけては、杉本彩やSHIHOのようなセクシー路線が人気を博すようになりました。いずれの時代も、アイドルは今のように簡単に会いに行ける存在ではなかったため、自分が通う大学に芸能人がいるというギャップが学生たちに受けたんです」

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン