「私自身、継父のことを『お父さん』と呼んだことがないし、同居している期間も、父親というふうには捉えていませんでした。それもあって、娘たちに“主人を父親と思って”と強要する気はありません。ステップファミリーは“家族”というチームメートで、そのメンバーとしてお互いを認め合い、常に楽しいことを共有することが大切だと思います」
最近は、食事の後のビンゴゲームが市井家のブーム。家族6人で大盛り上がりだという。仲睦まじい一方で、娘たちが思春期を迎えた今、ステップファミリーだからこその壁にぶつかることも覚悟していると話す。
「ステップファミリーである限り、『本当の親ではない』という言葉からは逃げられない。子供の年齢によっては、衝突した時に言ってしまう可能性は充分ある。夫とは、『その時はその時だよね』と、話しています。
実際、夫は『本当の父親にはなれない』と言っていて、それも彼の誠意だと思うんです。“親”になる覚悟というのは、大人だけでなく子供たちの努力も必要なので、時間がかかりますよね」
“完璧な親”を見せるのではなく、楽しんで生きている様を子供たちに見てもらえたらと市井は語る。
※女性セブン2019年11月7・14日号