風間さんは10代からジャニーズJr.として活動し、順調なステップを踏んでいたにも関わらずグループデビューできず、20代に入ると歌と踊りから遠ざかっていきました。しかし、俳優としての仕事に打ち込み、助演経験を重ねることで、ジワジワと世間の認知度がアップ。さらにバラエティでは、「ジャニーズなのに大みそかのカウントダウンコンサートに呼ばれない」などと“おしいジャニーズ”としての自虐トークで笑いを取りながら、親近感を抱かせる存在となっていきました。
主演作やMC出演を重ねる先輩のSMAPや同年代の嵐と比べると、その芸能活動は地味ではあるものの、“おしい”ポジションをしっかり務めてきたことを日本中の人々が知っているため、アンチが少ないのです。もともとジャニーズ事務所のタレントは熱狂的なファンと強烈なアンチが二分されやすく、とりわけ男性視聴者にも嫌われがちなのですが、風間さんは例外。「視聴者層を限定しない」という強みがあり、プライムタイムのMCに求められる人物像そのものです。
テレビ業界の人々も、そんな風間さんの穏やかなイメージとトーク力を買っているのですが、なかでも評価されているのは、自分の言葉で話そうとする姿勢。
たとえば、『BACK TO SCHOOL!』の見どころを聞かれたとき、「とにかく、“エモい”です。エモいという言葉をあまり使ったことがありませんが、この番組を見た感覚が“エモい”じゃなければ、もう二度と“エモい”とは言いません。それくらい、心が動くエモーショナルな番組です。心が動き、あの頃を思い出すけど、いまの自分を、明日をしっかりと生きようと思える番組です」とコメントしました。知的に見えるフレーズを探すのではなく、「どんな言葉を使えばわかりやすくて、インパクトもあるのか」を考え、ひとひねり入れたコメントをしたのです。
さらに風間さんは初MCへの意気込みについて、「この番組は、実際に学校に転校する人が主役です。僕はスタジオでテレビの前の皆さんと同じく、笑い、感動しているだけなので、緊張みたいなものはないです。今から、皆さんと一緒に『BACK TO SCHOOL!』を見る日が楽しみです」とコメント。まるで、「MCになっても“おしい”というイメージの僕自身は変わりません」と言っているようであり、この謙虚さが変わらない限り、新たなMCとして受け入れられていくのではないでしょうか。
◆いずれはジャニーズ事務所の象徴に