北国産らしく、『雪ばなな』と名づけられたこのアップルバナナ、今年から販売が始まった。JR山形駅にある地元特産品を扱う店や戸沢村の温泉施設「ぽんぽ館」で店頭に並ぶ。値段は1本350円と輸入物に比べるとかなり高いが、今年は4000本を販売したいと意気込む。
課題は今後の販売戦略だ。高価な果物の場合、贈答用として販売するという方法も考えられるが、バナナはほかの果物に比べて日持ちがしない上に、もともと手頃な値段というイメージが強い。今後はジュースに加工するなどのアイディアも検討中だ。
バナナだけではない。市場で外国産のものが圧倒的に多い農作物でも、国産のものを増やそうという取り組みは、レモンなどほかの作物でも広がりつつある。食料の安定的な供給につながるこうした動きはさらに広がるだろう。
取材・文/竹中明洋(ジャーナリスト) 撮影/倉田美穂理
※女性セブン2019年11月21日号