そろそろ風やインフルエンザが大流行する季節。対策といえば、マスク・手洗い・うがい、保温・加湿もいわずと知れた王道だが、さらに高齢者におすすめのなのが“とろみ”だ。のどをゆっくり通過するので保湿・保温効果が持続し、誤嚥対策としても知られる。
かぜやインフルエンザなどのウイルスから最前線で体を守っているのはのどの粘膜だ。粘膜が充分に潤っていると、ウイルスなどの異物は胃に流されてしまうが、体内の水分が不足してのども乾燥気味になると、ウイルスは粘膜から侵入し、感染するのだ。医学博士で管理栄養士の本多京子さんはこう話す。
「のどをゆっくり移動するとろみは、粘膜の潤いを長く維持することができ、温かなものなら保温効果も持続します。また、調理面でもとろみは口の中に絡んで残りやすいので、味を強く濃く感じます。塩分なども控えられます」(本多さん・以下同)
◆かぜ対策に体温を上げる たんぱく質や香味野菜を
かぜ対策の水分補給におすすめのとろみ。やはり片栗粉が手軽だが、ほかにもとろみをつける食材がいろいろある。
「たっぷりの水分でご飯を煮るおかゆは代表格ですね。すりおろしたれんこんやいも類など、でんぷん質全般はとろみがつきます。またゼラチンを使って緩めに固めた冷たい飲み物は、コラーゲン摂取にもなります。
おすすめはペットボトルの緑茶を使ったドリンク(後述のレシピ参照)。緑茶にはインフルエンザの予防効果が検証されているカテキンも豊富に含まれていますから、冷蔵庫に何本も作っておき、暖かい部屋でこまめに飲むのにぴったり」
意外なところでは、高野豆腐やおからも使えるという。