このまま終了するのは、あまりに惜しい──。11月13日の『太川蛭子の旅バラ』(テレビ東京系)は、番組初の試み『バスVS鉄道 乗り継ぎ対決旅』が放送された。太川陽介、蛭子能収、南明奈のバスチームと村井美樹、スギちゃん、西野未姫の鉄道チームに分かれ、1泊2日で盛岡駅から八甲田ロープウェーを目指し、どちらが先に到着するかを競った。
視聴率は、番組最高タイの8.1%(ビデオリサーチ調べ/関東地区。以下同)を獲得。TBS『世界野球プレミア12 日本対メキシコ』13.6%、日本テレビ『ベストヒット歌謡祭2019』10.3%と強力な裏番組がひしめく中、健闘したと言っていいだろう。
残念ながら、72歳の蛭子能収の体力的な問題があり、番組は12月25日限りで幕を閉じると発表された。直近2回とも8.1%と波に乗ってきたところでの終了は残念だが、72歳の蛭子に長距離の徒歩移動を強いるのは酷であり、致し方ない面もあるのかもしれない。
だが、蛭子に代わるタレントを立てても、リーダー・太川陽介を軸とした『バス旅』はまだまだ視聴率を取れるはずだ。なぜなら、特番時代と最近の放送を比べると、蛭子の役割が明らかに変わったからである。
『旅バラ』の原型ともいえる『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』は2007年に不定期特番として開始。実直にゴールを目指す太川陽介と自由奔放な蛭子能収のコントラスト、女性ゲスト(通称・マドンナ)との絶妙なコンビネーションが話題になり、最高視聴率15.3%を記録。2012~2014年には8回中6回も12%以上を叩き出した。