〈生理のこと、隠す? 隠さない? #袋いらない「気兼ねなく話そう」〉
〈女性の生理 広がる理解「隠さない」パッケージ 社内セミナー、男性も〉
それぞれ11月13日付の朝日新聞夕刊、11月16日付日経新聞夕刊の1面トップの見出しである。
わずか数日の間に、全国紙の1面に「生理」の話題が立て続けに上がるとは、前代未聞。生理のことは公に口にするものではない……そんな先入観を打ち破ることが、このムーブメントの狙いだという。
コンビニやドラッグストアで生理用品を購入した際、レジ袋に入れる前に紙袋に包まれることを拒む「#NoBagForMe(ノーバッグフォーミー)=私は袋は要りません」という動きが広がっている。
「生理について、言いたい人が言える環境になれば」という女性起業家の声に応じて、生理用品、紙おむつなどを手がける衛生用品メーカーのユニ・チャームが始めたものだ。
「目的は紙袋の廃止でも、生理用品をそのまま持ち歩くことを推奨することでもありません。女性が活躍する社会の時代の変化に合わせ、生理に対するこれまでの価値観を周囲の環境含めて変えることを目指しています」(ユニ・チャーム広報部)
10月上旬には女性誌『SPUR』が創刊30周年キャンペーンとして、渋谷109ビルの入り口の壁一面に貼り付けられた生理用ナプキンを自由に持ち帰れるプロジェクトを行なった。これも「#NoBagForMe」の一環で、「生理はタブーじゃない」として実施されたものだ。『生理用品の社会史』の著者で、歴史学者の田中ひかる氏が解説する。