桜を見る会に、反社会的勢力が大挙して押し寄せていたことが、国会で問題になっている。彼らは、政治家との親しい関係を、自分の“ビジネス”を信頼させる切り札として使う。それだけに、政治家、しかも政府の要職にある立場であれば、交際には慎重にならねばならない──。
「きっかけは11月18日、東京・永田町の国会議員事務所に投函された1通の“怪文書”でした。そこには、今年の総理主催の『桜を見る会』で、参加男性数人がポーズを取っている写真や、彼らが海外のプールで入れ墨を見せている写真が載せられていました」(政治ジャーナリスト)
連日、国会で「桜を見る会」問題が紛糾を続けている。
安倍晋三首相を中心とした自民党議員らが地元支援者を大勢招待し、税金で“接待”した疑惑や、招待者リストが不可解なタイミングでシュレッダーにかけられて闇に葬られた問題など、次から次へと疑惑が噴出するなかで、突然、追及の火の手が上がったのが「反社会的勢力が参加していた」というスキャンダルだ。
その追及のもとになったのが、冒頭の怪文書だ。その写真におさまっていたのは、「半グレ」と呼ばれる不良集団の有名メンバーだという。
「1人は、半グレ・グループのリーダー格のX氏です。詐欺や恐喝容疑で逮捕された経歴を持ち、大阪で有名になった後、沖縄の諸島部に移住し、現在は石垣島などを縄張りとしたグループとして知られています。X氏は、中央政界に顔がきく与那国島の有力者のルートで招待されたようです。沖縄では最近、半グレ・グループの暗躍が大きな問題になっているんです」(沖縄県警関係者)
今年3月、沖縄の有力紙「琉球新報」は次のように「半グレ問題」を報じている。
《「半グレ」と呼ばれる不良集団が県内に少なくとも3団体いるとみて、沖縄県警が警戒を強めている。本島中南部や先島地方を拠点に活動し、県警が把握しているだけで総勢約80人いるとされる。(中略)闇金や特殊詐欺などで資金を獲得しているとみて、捜査を進めている。
捜査関係者によると、3団体の中には違法行為だけでなく、合法的な飲食店事業、観光業、建設業などにも進出しているという。》(2019年3月3日付)
捜査関係者が説明する。
「県警が把握している3団体とは、那覇市の繁華街を中心とする最大のグループ、中部の浦添市を本拠地にするグループ、そして石垣島を縄張りとする『Xグループ』です」
半グレ勢力の拡大に危機感を持った県警は昨年4月、もともとは暴力団を取り締まることが目的だった刑事部「暴力団対策課」を改編して、半グレ対策も視野に入れた「組織犯罪対策課」を発足させた。
前出の新聞記事は、次のように続けている。