「雅子さまはお出ましの際にいつも、出迎えた人々に向けて手を振られ、笑顔を見せられます。ところが、その日は人目に触れない場所では、口を真一文字に結び、相当にお疲れの様子を見せられていました。ご無理をされていないか、とても心配です」(皇室記者)
天皇皇后両陛下の地方への行幸啓が11月中旬から下旬にかけて立て続けに行われた。21~23日には伊勢神宮(三重)、26~28日には神武天皇陵(奈良)と孝明天皇陵(京都)、明治天皇陵(京都)に参拝された。
両陛下がどこに行かれても、移動の際の駅や沿道には、両陛下のお姿を一目見ようと幾重にも人垣ができ、日の丸の旗や大きな歓声、感激の涙で出迎えられた。
「神宮や歴代天皇の陵墓を参拝されたのは、即位礼と大嘗祭がつつがなく終了したことを奉告する『親謁(しんえつ)の儀』のためです。実は、2泊以上の宿泊を伴う地方行幸啓は、雅子さまにとっては10年ぶりのことでした。即位の関連儀式だけでなく、一歩一歩、大きなハードルを越えられてきています」(宮内庁関係者)
さらに関係者を驚かせたのが、台風被災地への年内の訪問を検討されていることだ。10月上旬、東日本を縦断して、各地の河川を氾濫させた台風19号などの被災者を見舞うため、宮城県と福島県を訪問される。12月26日で検討中だという。
「この秋に一世に一度の即位関連の重要儀式をこなされた直後であり、年末年始の行事を控えた中なので、“まさか”と驚いた関係者も多かった。今年のうちに慰問されたいという両陛下の強いご意向だそうです。ただ、病気療養中の雅子さまのご体調は“綱渡り”のようなもの。側近も祈るような気持ちだと聞いています」(前出・宮内庁関係者)
そんなさなかの11月27日、初代天皇である神武天皇の陵墓を参拝された際の雅子さまのご様子が波紋を呼んでいる。
◆玉串を持たれたまま左右にふらつかれた
午前10時、天皇陵に到着された両陛下。雅子さまはグレーのロングドレス姿だ。陛下が陵墓の前で参拝を済まされ、つづいて雅子さまが陵墓の前へと歩みを進めた、その時だった。
「天皇陵の入り口から陵墓の前まで、100mほど続く砂利道を歩かれる雅子さまが、時折、体を左右に揺らすようにふらつかれていたのです。最初は、ヒールを履かれていたので歩きにくいのかと思われましたが、どうもご様子が普通ではありませんでした。
そして陵墓の前で体を90度以上に曲げ、深々とお辞儀をされた時、そのまま体の力がすっと抜けたかのように、倒れんばかりに右へガクリと傾いたのです。
見守っていた関係者は“あっ”と一様に息をのみましたが、幸い足を着き、倒れることはありませんでした。ですが、危うくお怪我をされるところでした」(別の皇室記者)
ただ歩く、お辞儀をするといっても、両陛下は非常に複雑で正確な所作を求められ、霊廟では一挙手一投足に緊張感が張り詰めている。相当なプレッシャーを感じられていたことだろう。