伝説の剛腕・沢村栄治を凌ぐ躍動感で球場を沸かせた慎重156cmの浜崎真二投手(阪急)を始め、日本のプロ野球の歴史には、身長のハンデを乗り越えて活躍した“小さな大選手”たちがいる。代表的な選手を紹介しよう。(敬称略)
■吉田義男(167cm)
1953年に阪神タイガースに入団。翌1954年には盗塁王、1964年には打率3割を記録。在籍した17年間、不動のレギュラーとしてショートで活躍。華麗で堅実な守備から「牛若丸」と呼ばれた。1969年に引退。その後、3度にわたり阪神の監督を務めた。
■荒川博(163cm)
1953年に毎日オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)に入団、オールスターに選出されるなど、打率.315を記録。翌1954年から外野手のレギュラーとして定着。1961年に引退し打撃コーチに就任。王貞治が入団すると、一本足打法を伝授して“世界の王”に育て上げた。