〈阪神新助っ人合意 ボーア バースの再来や〉──デイリースポーツが一面(11月28日付)に、そう大見出しを打った。新加入となるメジャー通算92発の左の大砲ジャスティン・ボーアを1985年の日本一の立役者ランディ・バースになぞらえたわけだが、虎党ならずとも“バース、何人目やねん!”とツッコミを入れたくなる。
「デイリーやサンスポは新外国人の野手が入団するたびに『バースの再来』と書く。“元祖・バースの再来”は1988年にバースと入れ替わりで来日したメジャー通算147本のルパート・ジョーンズ。ただ、オールスター後からの出場で8本塁打に終わった。1年で解雇され、これがケチのつき始めだった」(ベテラン記者)
以後、「バースの再来」の見出しが躍っては1~2年で解雇の繰り返し。
「1997年に年俸3億円で獲得しながら、“野球を辞めろと神のお告げを受けた”と謎の宣言をして7試合しか出場せずに帰国したグリーンウェルが“史上最低のバースの再来”でしょう。最近では“右打ちのバース”といわれた昨年のロサリオ。年俸3億4000万円で契約して、キャンプの紅白戦では打ちまくったが、開幕後は全く打てなくなり、交流戦の頃には二軍降格。1年で退団となった」(同前)
もはや虎党たちは、「バースの再来」と聞くと逆に不安を覚えるくらいである。
「今回のボーアはメディアが勝手に見出しにしたのではなく、谷本修・球団本部長の“軽く打って反対側に(本塁打を)打てるのはブラゼル(2009~2012年)とか、古くはバースとかに似ていますね”とのコメントを受けて書いている。ただ、本当に期待できるなら、一塁のポジションで重なるマルテと契約延長する必要はないはず。その程度ではないか」(スポーツ紙デスク)