スポーツ

ラグビー日本代表・田村優 沖縄の祖父が語る意外な「素顔」

「不動の司令塔」として攻守に貢献した(時事通信フォト)

 12月11日、東京・丸の内。5万人が詰めかけたラグビーワールドカップ日本代表の祝賀パレードでは、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ桜の戦士たちが練り歩いた。沿道からひときわ大きな声援が送られたのは、スタンドオフの田村優選手(30)だ。W杯で10番を背負った田村選手は全試合に先発出場しチーム最多の51得点を記録。不動の司令塔としてチームを牽引した。

 そんな田村選手を陰から支えてきたのが、自身のルーツの一つである沖縄だ。母親が沖縄生まれの田村選手は、幼い頃からしばしば沖縄を訪れていたという。

「ワールドカップのベスト8で敗戦したのち、『もう終わっちゃった。コテンパンにやられたよ』と電話があって、最近も沖縄に来ていましたよ。ちょっとケガしていたのが心配だったけど、本人は『大丈夫』と言っていました」

 そう語るのは、田村選手の母方の祖父である高江洲歳満さん。検事を務めた後に弁護士に転身した高江洲さんは、85歳の現在も沖縄県浦添市で弁護士として活動している。

「優は小さい頃から学校が休みになるとこっちに来て、よくビーチなどに行っていました。気が強い子で、私とよく口喧嘩していました(笑い)。私が弁護士になってからは米軍や大使館関係の仕事もしていたので、通常はパスがないと入れない米軍基地の中にも連れて行っていました。内地と違う雰囲気で異国的な感覚があったから、沖縄に興味を持ったのかもしれません」(高江洲さん)

 体をぶつけ合うラグビーの試合で常に表情を変えずプレーし、クールな印象がある田村選手だが、プライベートでは名前の通り祖父母思いの「優しい」孫だ。

「先日の敬老の日にはゴルフボールをもらったし、社会人になった時は、初月給で銀製のワイングラスをプレゼントしてくれました。『クリスタルでもよかったのに』と言ったら、『このほうが長持ちするから』って。月給をもらうようになってからは、僕だけじゃなくておばあちゃんにもいろいろなものを買ってきてくれます」(高江洲さん)

 祖母の静枝さんはラグビーをよく知らず、田村選手に「(相手に)ぶつかりなさんなよ」と声をかけると報じられた。その真偽を高江洲さんに尋ねると、愉快そうにこう応えた。

「アハハハハ、そうかもしれませんね。おばあちゃんは『けがをしたら大変だ』と怖がって、しっかり試合を見ることができないんです。優はおばあちゃんにもとても優しく、おばあちゃんがステーキを食べるときはわざわざ肉を切ってあげるんです」(高江洲さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

モテ男だった火野正平さん(時事通信フォト)
【火野正平さん逝去】4年前「不倫の作法」を尋ねた記者に「それ俺に聞くの!?」 その場にいた娘たちは爆笑した
週刊ポスト
「●」について語った渡邊渚アナ
【大好評エッセイ連載第2回】元フジテレビ渡邊渚アナが明かす「恋も宇宙も一緒だな~と思ったりした出来事」
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さま(時事通信フォト)
百合子さま逝去で“三笠宮家当主”をめぐる議論再燃か 喪主を務める彬子さまと母・信子さまと間には深い溝
女性セブン
氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
「SUNTORYドリンクスマイルBAR」
《忘年会シーズンにこそ適正飲酒を》サントリーの新たな取り組み 自分に合った “飲み“の楽しさの発見につながる「ドリンク スマイル」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン