10年連続完売を記録中の『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2020』(小学館刊、定価500円)の著者・細野真宏さんが、読者の悩みを直接解決します。読者からは続々と日々ハガキが送られてきていますが、貯金に成功した人も。一体彼女は何をやったのでしょうか。
◆毎月5000円を生み出す方法とは?
【神奈川県在住のOさん(58才)のケース】
細野:Oさんの読者ハガキで驚いたのが「節約効果が毎月5000円」という金額でした。ズバリその秘訣は?
Oさん:私は以前、かなりいい加減なお金の使い方をしていて、すぐにお金が足りなくなっていたんです。これだと将来が心配だ、と思い、7年前に『家計ノート』に出合い、それから変わりましたね。
細野:なるほど、もう7年間も。具体的には、どのように変わりましたか?
Oさん:『家計ノート』をつけ始めてからは、お金が足りないことがなくなりました。私は1か月の「予算」を決めるようにしたんです。例えば、月の生活費を20万円と決めたら、前半を10万円、後半を10万円と振り分けるんです。そして15日間を日割りして1日に使える金額を超えないようにします。そして、余ったお金は、キリのいい「500円貯金」をしているんです。
細野:「500円貯金」で、「毎月5000円」になるのは、1か月のうち10日くらい、予算から500円が入れられるという状況なのですね。
Oさん:そうですね。ちょうど「500円玉がお財布の中にあったら入れる」という感じです。この「500円貯金」が楽しくて、何とか500円玉になるようにお釣りをもらっていたりもするんです。
細野:ゲーム性があると、さらに貯めようとモチベーションが上がりますものね。そこまでお金を管理できるようになってきたら、もうお金の心配はないんじゃないですか?
Oさん:いえ、夫が65才で、定年になったので、これからは年金と貯金でやり繰りしないといけなくなりました。でも、今は超低金利で、銀行に預けていても増やせないじゃないですか。年金暮らしでも資産を減らさずに済むような方法はありませんか?
細野:確かに超低金利ではお金は増やしにくいですよね。ただ、株式投資などで増やすのは可能だと思うのですが、きっと堅実そうなOさんはリスクがあるのは嫌ですよね?
Oさん:はい、もう夫婦ともに年なので、できるだけリスクは避けたいですね。
細野:そうだと思いました(笑い)。でも、私は、それでいいと思います。リスクは少ないに越したことはないですし、必要性を感じなければ今のままで問題ないと思いますよ。ちなみに、Oさんのお住まいは、賃貸ですか、それとも持ち家ですか?
Oさん:持ち家で、ローンの返済は終わっています。
細野:それなら、本当に理想的じゃないですか! まず、先ほど「年金暮らしで資産を減らす」ことに抵抗がある、とのことでしたが、これまで頑張って働いてきて年金暮らしになれたのですから、資産を減らしていってもいいんですよ。だって、これまで貯金してきたのは、まさに老後に備えるため、ですよね?
Oさん:あ、確かにそうですね。お陰様で貯金もそれなりにはできています。