鉄道高架下というと、通り過ぎる電車がたてる音を聞きながら、仕事帰りに一杯楽しむ小さな店舗がずらりと並び……という光景がかつては広がっていた。ところが建築物が老朽化し、耐震基準も問われるようになり、高架下も再開発が迫られ次々と姿を変えている。保育所や賃貸住宅、ホテルなど様々な業態へと衣替えをしているなか、JR東日本都市開発による従来とは異なる商業施設への脱皮について、ライターの小川裕夫氏がレポートする。
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2019年12月12日、JR山手線の秋葉原駅-御徒町駅間に複合商業施設「SEEKBASE AKI-OKA MANUFACTURE(シークベース アキオカ マニュファクチュア)」が開業した。同施設はJR東日本都市開発が手がける高架下商業施設のひとつ。
JR東日本都市開発は両国駅に併設した「-両国-江戸NOREN(えどのれん)」など、JR東日本が保有する遊休資産を活かす都市開発を担当している。JR東日本のグループ企業には、同種の都市開発事業者が複数存在する。数多あるJR東日本系列の都市開発事業者のなかで、JR東日本都市開発の得意分野とされているのが高架下開発だ。
JR東日本都市開発は、中央線の高円寺駅-阿佐ケ谷駅間の高架下開発なども手がけてきた。同社は秋葉原駅-御徒町駅間の高架下空間を”アキオカ”と名付け、最重要拠点に位置付けている。