2020年は皇室制度がさまざまに検討される一年になるだろう。皇后雅子さまは、その如何によっては「自分の娘が天皇になるかもしれない」という立場にある。皇室の将来と、愛娘の将来──ほかの誰にも想像しえない境遇で、雅子さまのお心が揺れる。
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「天皇皇后両陛下は災害発生直後から被災地を心配され、できるだけ早期のお見舞いを望まれていたそうです。
実は、“即位の礼よりも先に、一刻も早く被災地を見舞いたい”という考えをお持ちで、周囲に相談していたと聞いています。それほどまでに強く、国民に寄り添う気持ちをお持ちだからこそ、即位の礼の大役を終えたばかりにもかかわらず、年内での訪問を目指されたのです」(宮内庁関係者)
2019年12月4日に皇居・宮中三殿の賢所で行われた「御神楽の儀」をもって、即位の関連行事をつつがなく終えられた雅子さま。令和になって初めての年末年始の行事の準備へも余念がないなか、息つく暇もなく、宮城県と福島県を訪問されるという。10月上旬に上陸した台風19号で特に大きな被害を受けた両県へのお見舞いの行幸啓で、12月26日が予定されている。
被災地訪問を経て迎える令和2年は、“皇室改革元年”になるのではないかと、ある皇室ジャーナリストは予想する。
「上皇陛下のご希望で生前退位を実現するにあたり、特例法の付帯決議は、『安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設』は先延ばしできない重要な課題だと指摘しました。
御代がわりの行事が一段落する2020年に、政府はいよいよ重い腰を上げて、皇室の制度改革に乗り出すでしょう」
男系男子のみが皇位継承権を持つ現行のルールでは、継承権を持つのは継承順位順に秋篠宮さま、悠仁さま、常陸宮さまのお三方のみだ。そこで、議論の焦点となるのが、「女性天皇・女系天皇」を実現させるかどうかだ。
2019年10月に行われた世論調査(共同通信)では、女性天皇を認めることに賛成は81.9%、女系天皇は70%だった。国民の多数は女性・女系天皇を支持している。
与党自民党の有力者である二階俊博幹事長も11月末、「男女平等、民主主義の社会なので、それを念頭に入れて問題を考えていけば、おのずから結論は出るだろう」と発言し、女性・女系天皇の実現に前向きだった。