すでに日本で用いられているED治療薬には、「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」の3種類がある。それぞれに違った特徴があるので、それをよく知ったうえで、自分に最も合う薬を選ぶことが大切だ。
バイアグラは最も長く使われているED薬で、国内では1999年3月に発売された。服用してから効き始めるまでに30~60分ほどかかり、3種類のなかで最も食事の影響を受けやすい。食後に服用する場合は、食べ終わってから最低1時間は間を空ける必要がある。
その一方で、ジェネリック薬が何種類も発売されており、他の薬に比べて安価に購入できる。
妻など特定のパートナーとのセックスが目的で、飲むタイミングに気をつかわなくてもいいのであれば、バイアグラのジェネリックを活用するほうが経済的だ。
「バイアグラのジェネリックには、“水なしで飲めるタイプ”や“フィルム型”のものもあり、使い勝手がよくなっている。フィルム型は口の中で溶け、価格も他のバイアグラのジェネリックと同程度です。用量は25mgと50mgがあり、効き具合によって医師と相談しながら変えていくことが可能です」(新宿ウエストクリニック院長の入江武志医師)
「レビトラ」は3つのなかで最も即効性がある。脂肪の多いものを避ければ、食事の影響も受けにくい。
「個人差はありますが、薬の効き目がピークに達するのは、バイアグラが服用から70分後なのに対し、レビトラは45分後。人によっては15分ほどで効き始めます」(入江医師)
即効性は高くないが、「最も長く効果が続く」のが「シアリス」だ。薬の作用時間はバイアグラが4時間、レビトラが10mgで4時間、20mgなら8時間とされる。シアリスは36時間の作用時間があり、一度服用すれば翌日まで効果が持続する。
「行為前に食事やお酒を楽しみたい場合は、シアリスが最適です。満腹でなければ、食後の服用も可能なので使い勝手がいい」(入江医師)
ただし、服用してから効き始めるまでに3時間程度かかるので、女性と「いい雰囲気になりそう」と思ってから飲んでも間に合わない。どんなシチュエーションで服用することが多そうかによって、レビトラかシアリスかの選択は変わってくるのだ。
こうした特徴を理解した上で、3種類の薬を上手に使い分けるのがED薬との賢い付き合い方なのである。