国際情報

中国旅客機 親戚死んだ乗客の要求で離陸直前にゲート逆戻り

なぜ飛行機は引き返した?

 中国の浙江省杭州市の杭州国際空港で12月8日、滑走路に向かっていた海南航空の杭州発海南省三亜行きの旅客機が突然停止し、再び出発ロビーのゲートに戻るという奇怪な動きをした。

 乗客も騒ぎ出す中、機長が「ただいま、お客様から『親戚が亡くなったとの連絡が入ったので飛行機を降りたい』との申し出があり、ゲートに戻ります」とのアナウンスがあった。これに対して、一部乗客から「飛行機は定刻に出発すべきだ。他の乗客の迷惑も考えるべき」などの批判が出ていたことが明らかになった。

 インターネット上では、「親戚が亡くなったのは悲しいことで、同情すべきだが、いったん乗った飛行機の出発時間を遅らせるのは非常識」という声のほか、「親戚が亡くなった乗客の心情を考えると、機長の判断は正しい。やむをえない行動だ」など賛否両論の意見が出ている。

 地元メディアによると、親戚が亡くなったことで、旅客機を降りたいと申し出た乗客は老齢の夫婦で、携帯電話で連絡を受けて、近くの客室乗務員に事情を説明。「葬式に出たいので、飛行機を下ろしてほしい」と懇願したという。

 すでに、旅客機は出発ロビーのゲートを離れ、滑走路に向かって移動していたが、客室乗務員は直ちに機長に報告。機長は老夫婦の要請を受けて、出発ロビーのゲートに戻ることを決めたという。

 機長は乗客向けのアナウンスで「人間の死というのは極めて尊厳なものであると考えています。当機はいったん出発ロビーに戻り、この方たちを降ろしてから、再び出発態勢に入ります。ご了承願いたい」などと述べた。

 結局、旅客機は50分間遅れて離陸したという。

関連キーワード

関連記事

トピックス

被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
フジテレビの取締役候補となった元フジ女性アナの坂野尚子(坂野尚子のXより)
《フジテレビ大株主の米ファンドが指名》取締役候補となった元フジ女性アナの“華麗なる経歴” 退社後MBA取得、国内外でネイルサロンを手がけるヤリ手経営者に
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(時事通信フォト)
《「心神喪失」の可能性》ファストフード中学生2人殺傷 容疑者は“野に放たれる”のか もし不起訴でも「医療観察精度の対象、入院したら18か月が標準」 弁護士が解説する“その後”
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと住所・職業不詳の谷内寛幸容疑(右・時事通信フォト)
〈15歳・女子高生刺殺〉24歳容疑者の生い立ち「実家で大きめのボヤ騒ぎが起きて…」「亡くなった母親を見舞う姿も見ていない」一家バラバラで「孤独な少年時代」 
NEWSポストセブン
6月にブラジルを訪問する予定の佳子さま(2025年3月、東京・千代田区。撮影/JMPA) 
佳子さま、6月のブラジル訪問で異例の「メイド募集」 現地領事館が短期採用の臨時職員を募集、“佳子さまのための増員”か 
女性セブン
〈トイレがわかりにくい〉という不満が噴出されていることがわかった(読者提供)
《大阪・関西万博》「おせーよ、誰もいねーのかよ!」「『ピーピー』音が鳴っていて…」“トイレわかりにくいトラブル”を実体験した来場者が告白【トラブル写真】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《広末涼子が釈放》「グシャグシャジープの持ち主」だった“自称マネージャー”の意向は? 「処罰は望んでいなんじゃないか」との指摘も 「骨折して重傷」の現在
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン