体験取材を得意とする『女性セブン』の名物記者、“オバ記者”こと野原広子(62才)が、世の中の気になることに気ままな意見をぶつける。今回のテーマは「キャッシュレス化の波を新年早々感じています」。
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62才・独身の私は、紅白歌合戦、年越しそば、お雑煮、お年玉──世間様が当たり前にしていることを何ひとつしていない。でも、1つだけ続けていることがある。初詣だ。
なのに、今住んでいる東京・秋葉原の近辺には手を合わせたい神社が見つからない。ここ数年、パッとしないのも、心の氏神様がいないからではないか…。
で、ネットを見ていたら、「お賽銭をキャッシュレスで支払える愛宕神社」がヒットした。
だけどなぁ。やっぱり気になるのはお賽銭の集め方よ。通常のお賽銭箱の隣に「Edy賽銭箱」なるものがあって、金額を入力して確定ボタンを押して、楽天Edyカードをかざすだけっていうんだけどさ。チャリンッ! と音がしないと、神様に私の願いは伝わらないんじゃないの? どうも腑に落ちない。
キャッシュレス社会というけれど、神事までは…と戸惑う気持ちと、新しいことを面白がる好奇心とが行ったり来たり。
とはいう私だって、今お財布に入っている現金は千円札が2枚とジャリ銭が少し。いつも行くスーパーは自動支払機でカード払いだし、コンビニもタクシーもSuicaでピッ! 考えてみれば、とっくの昔に私もキャッシュレス化してた。
思えば、このところ、銀行がずいぶん遠い存在になっている。だって、なんだか高飛車なわりに融通が利かないんだもの。