新年の幕開けに美味しいものを食べたい。初詣に七福神参りをしたあとに、伝統の味を守る浅草の老舗で口福三昧になれる名店を紹介しよう。
●浅草 壽司清
かつて「すしや横丁」 と呼ばれた、雷門通りと六区興業街を結ぶ「浅草すしや通り商店街」にある老舗。明治24(1891)年創業。すしや通りの寿司店では最も古い歴史を持つ。粋で繊細な仕事が光る伝統の江戸前寿司を夜よりもリーズナブルに堪能できるのがランチ限定の「にぎり 特」(5500円、握り10貫、付き出し、味噌汁)。朝仕入れる魚介により内容は変わるが、鮪2貫、小鰭、穴子は必ず入る。取材日は青森・大間の鮪をはじめ、昆布締めにした甘海老や赤貝などが登場。巧みな技で引き出されたネタの旨味が赤酢のシャリと口の中で渾然一体となって舌を喜ばせる。
・東京都台東区浅草1-9-8 2階
・営業時間:水、日:11時半~14時、17時~22時/火、木~土、祝、祝前日: 17時~22時
※予約が望ましい。ネタ切れにより早仕舞いあり
・定休日:月、1月4日~6日
●どぜう飯田屋
慶応3(1867)年創業。5代にわたり「どぜう」の看板と伝統の味を守り続ける老舗。国際通りからかっぱ橋本通りに入って少し歩くと、暖簾がかかる店舗にたどり着く。「どぜう鍋」(1人前1850円)はドジョウの頭も骨も丸ごと入り、通称「マル」と呼ばれる。火にかけてグツグツしてきたら木箱で供されるネギを投入。一子相伝の甘辛い割下が染みた柔らかな身と骨はクセになる美味しさ。浅草の老舗「やげん堀」の七色唐辛子と山椒で風味の変化も楽しめる。ゴボウや豆腐(各360円)を注文し、ドジョウの旨味が溶け込む割下で煮込むのもおすすめ。頭と骨を外した「ほねぬき鍋」も人気だ。
・東京都台東区西浅草3-3-2
・営業時間:11時半~21時(L.O.)
・定休日:水