病気の療養中、医師に処方された薬を服用するとともに、少しでも健康になりたいということで、市販のサプリメントや健康食品を服用している人も多いのではないだろうか。しかし、処方薬の効果をサプリや健康食品が邪魔している可能性もある。そして、効果を打ち消すだけでなく、重篤な症状をもたらすこともあるというのだ。
そこで、『高血圧の薬』と『抗がん剤』に絞って、のみ合わせると危険な処方薬とサプリメント・健康食品の組み合わせを紹介する。
※監修/生田哲さん(薬学博士、米カリフォルニア大学など海外の研究機関で生命科学の研究にあたる)
【高血圧の薬】
◆『ACE阻害薬(エナラプリルマレイン酸塩、リシノプリルなど)』と組み合わせると危険なサプリメント・健康食品
『ごま(セサミン)』
セサミンにも血圧を下げる作用があるため、併用することで血圧が急激に下がる危険性がある。同時に服用して失神した例もある。
『EPA』
いわしやさばなどにも含まれる良質な油分である「オメガ3系脂肪酸」が血栓を溶かし血液をサラサラにする働きが。それゆえ併用すると低血圧に。
『GABA』
不安軽減や鎮静効果とともに、血圧を下げる効能もある。降圧剤との併用は効果が増強される恐れがあり、避けるべき。
『トクホ(高血圧改善)』
飲料やサプリメントの形で売られている「血圧を下げる」健康食品には注意が必要。トクホの緑茶で降圧剤をのむなども避けたい。
◆『利尿薬全般(アセタゾラミド、イソソルビドなど)』と組み合わせると危険なサプリメント・健康食品