戸田恵梨香主演で話題を呼ぶNHK連続テレビ小説『スカーレット』。現在、理想的な夫婦の姿が描かれているが、新キャラクターの登場で、今後、波乱を呼びそうな状況に…。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
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年が明け1月6日から朝ドラ『スカーレット』(NHK)の後編がスタート。主人公の喜美子(戸田恵梨香)と夫の八郎(松下洸平)は、昨年12月と同様のほほえましい夫婦愛を見せて視聴者をほっこりさせています。
たとえば6日放送の第79話では、八郎が「喜美子と二人の時間好きや。もうこの時間取り上げられたら生きていかれへんかもしれん」と素直に愛情表現し、喜美子がうれしそうな顔で「誰が取り上げるん。誰も取り上げへんよ」と返すシーンがありました。
ネット上に「理想的な夫婦」という称賛の声があがる中、8日放送の第81話から新たなキャラクター・松永三津(黒島結菜)が登場。その三津が「嵐を呼ぶ女」として早くも同作のファンたちから恐れられているのです。
三津はどんなキャラクターで、ファンたちは何を恐れているのでしょうか?
◆すべてが「駆け落ち」のフラグか?
番組が発表した三津の役柄紹介には、「喜美子が結婚ののちにかまえた、陶芸の工房に弟子入りする若い女性。東京の美術大学を卒業後、全国の焼き物の産地を訪ね歩いてきた。ものおじしない、まっすぐな性格。三津の登場が、川原家に波乱を巻き起こすことに」と書かれています。
また、三津を演じる黒島さんは自身の役柄について、「突然現れて、多くの影響を与えていく重要な役どころなので、気を引き締めてやらねばと思っています」とコメント。「波乱を巻き起こす」「多くの影響を与える」「重要な役どころなので気を引き締めて」というフレーズに不穏さがにじみ出ています。
その不穏さの裏付けとなるのが、『スカーレット』のモチーフとなった女性陶芸家・神山清子さんの人生。神山さん自身、「夫が弟子の女性と駆け落ちした」という過去を語っているため、それを忠実に再現するのなら「八郎と三津は駆け落ちする」ということになるのです。
これまで八郎は「朝ドラ史に残る」と言われるほど、素朴かつ誠実な男性として描かれ、喜美子に対するまっすぐな愛情で「#八郎沼」(“沼”の意味はどっぷりハマる)というハッシュタグが生まれるほど熱狂的なファンを集めています。