間もなく登場する新型モデルのクルマで何といっても注目なのは、2月に発売開始になるトヨタの新型ヤリス(旧ヴィッツ)とホンダの新型フィットの2台。どちらも、それぞれのメーカーを代表するコンパクトカーであり、長年のライバルという存在だ。モータージャーナリストの鈴木ケンイチ氏が、新型車の特徴を解説しながら、「ヤリスvsフィット」の売れ行きを予想する。
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新型「フィット」の特徴は、数値ではなく「感性価値」を重視して、「心地よい」ことを目指したところにあります。その心地よさとは、「心地よい視界」「座り心地のよさ」「乗り心地のよさ」「使い心地のよさ」です。“燃費がすごい”とか“走りが良い”というのではなく、“生活の中で心地よく使える”クルマというわけです。
また、幅広いユーザーのライフスタイルと合致させるように、5つのスタイルが用意されています。シンプルなデザインの「BASIC(ベーシック)」、リラックスできる「HOME(ホーム)」、軽快な「NESS(ネス)」、タフなイメージの「CROSSTAR(クロススター)」、上質な「LUXE(リュクス)」の各ラインアップです。
ハードウエア的には、燃料タンクをボディ中央に置く、センタータンク方式のプラットフォームを継承。パワートレインには、2モーターのハイブリッド「e:HEV」と、1.3リッターのガソリンを用意します。
ハイブリッドの燃費性能などのスペックは公表されていませんが、クラス最高レベルであることは間違いないはずです。ホンダの2モーターのハイブリッドは現行「インサイト」などにも搭載されており、静かでスムーズなことが特徴です。これも新型「フィット」の魅力の一つになることでしょう。
こうした内容に自動ブレーキや渋滞時追従機能付きアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)を備えるホンダ・センシングとコネクテッド機能が備わっています。
ホンダ・センシングには、ブレーキとアクセルを踏み間違えたときに作動する、「近距離衝突軽減ブレーキ」が追加されています。コネクテッド機能は、車載通信モジュールが搭載され、万一の交通事故などでの緊急サポートやスマートフォンなどでのリモート操作などのサービスが用意されています。