スポーツ

騎手と競走馬の馬券術 「うまい」「へた」より相性を重視

騎手との愛称は重要(阪神競馬場のパドック)

 誰もが夢見るものの、なかなか現実にならない夢の馬券生活。調教助手を主人公にした作品もある気鋭の作家、「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆する須藤靖貴氏が、騎手をみるときに重視するポイントについてつづる。

 * * *
 パドックから返し馬への流れをじっと書いてきた。だが中山の新馬戦で、その根幹を揺るがすようなものすごいものを目の当たりにした。

 パドック周回拒否の馬。引き手の他に後ろに厩務員が付き、ムチで促しても歩かない。内側の芝生に入って休んでしまう。私の横にいた小さい坊やが「あのお馬さん、おうちに帰りたいのかなぁ」などと父親に言う。他馬の調教師も「なんだどうした」と集まってくる始末である。

 その「16」、新聞には印がたくさん付いていた。でもこのパドックじゃあ。返し馬はなんとか走ったけど……。ヤル気なしなのは子供にも分かる。ゲートインも難儀しそう。入ってもしゃがみ込んじゃいそうなんだから。

 ところが、ですよ。横山和生騎手が大外枠から果敢にハナを切り、押し切って完勝! 私は目と口と鼻の穴を開けはなして船橋の天を仰いだ。

 かのダイワメジャーの新馬戦も同じ伝だった。周回せず腹ばいになったのに2着。パドックで分かるのは「状態」で、「能力」までは……という。だが何たる皮肉、パドックを見たせいで外した! でも次走のパドックも必見。ヤル気なしのままでもし勝ったら、そういう馬としか言いようがない。

 ということで、騎手である。

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン