JOC(日本オリンピック委員会)の山下泰裕会長は、2月3日に会見を開き、東京五輪での「金メダル30個」を正式目標とすることを表明した。この数字が“高い目標”であることは間違いない。
「過去最多だった1964年の東京五輪と2004年のアテネ五輪でも金メダルは16個でした。2012年のロンドンは7個、4年前のリオが12個。もちろん、56年ぶりの自国開催に向けて強化を進めてきたし、ホームの大声援も力になるが、それでも前回の2倍以上の金メダルを獲るのは簡単ではありません」(スポーツ紙デスク)
そうしたなか、世界的なスポーツデータ分析会社が東京五輪のメダル予測を行なった。米カリフォルニア州に本社を置く「グレースノート社」である。日本法人の広報担当者はこう説明する。
「当社は日本を含む、世界のスポーツ組織を顧客に持ち、各種データを提供しています。メダル予想は2012年のロンドン五輪から始めました。統計学者、数学者、計量経済学者などのスタッフが、過去の国際大会などの成績から分析しています」
同社は2016年リオ五輪で獲得総数上位10か国のうち8か国を的中させた。2018年の平昌冬季五輪では、上位10か国のうち7か国の獲得総数の誤差が2個以内となり、精度の高さに定評がある。
東京五輪のメダル予測については、開会まで半年となった1月24日に最新版をまとめている。それによれば日本が獲得するのは金30個、銀23個、銅11個の計64個。前回リオの41個(金12個、銀8個、銅21個)を遥かに凌ぐ大躍進となり、金メダル獲得数では、米国、中国に次いで第3位になるというのである。