◆付け爪の最速女王
対照的に次のソウル五輪(1988年)では、筋肉美で2人の美女が注目を集めた。一人は自由形を含む競泳3種目で金メダルを獲ったスレンダー美女のジャネット・エバンス。スポーツジャーナリストの生島淳氏が言う。
「当時珍しかったショートカットで、クリッとした目が印象的。明るくて、笑顔が魅力的だった」
もう一人は圧倒的な走りで陸上100メートル、200メートル、400メートルリレーの3冠になったアメリカのフローレンス・ジョイナー。付け爪など、ファッションでも注目を浴びた。
「筋肉のついた脚線美だけでなく躍動感のある走りが、彼女の美しさにさらに磨きをかけていた」(政治評論家の小林吉弥氏)
アトランタ五輪(1996年)の走り高跳び金メダリスト、ブルガリアのステフカ・コスタディノヴァを推す声もある。
「アイドル歌手の荻野目洋子に似ているということで、テレビで『ブルガリアの荻野目ちゃん』と呼ばれていた。コスタディノヴァはもっとクールな感じの美女で、抜群のプロポーションがこの世のものとは思えなかった」(前出・生島氏)
近年では、モデル系アスリートの活躍も目立つ。
「その“走り”といえば、シドニー五輪(2000年)のイタリア代表バレーボール選手、フランチェスカ・ピッチニーニでしょう。184センチの長身で、イタリアのメンズ雑誌でヌードを披露したことでも話題を呼びました」(映画評論の秋本鉄次氏)
同じシドニー五輪ではシンクロ女子デュエットで銅メダルを獲得し、圧倒的な美しさから“水の妖精”と呼ばれたフランスのヴィルジニー・デデューが注目を集めた。日本でもアニメ版『釣りバカ日誌』(テレビ朝日系、2002~2003年放送)に彼女をモデルとした人物が登場するなど人気を博した。
※週刊ポスト2020年2月21日号