「合格したときも『よかったじゃん』っていう一言のみ。母は本当に無関心なんです」
そう笑う永見さんだが、「母は自分のことを本当に理解してくれている」と絶大な信頼を寄せる。受験期に芽吹いた自律心は、東大生になったいま、ますます根太く育っている。
「環境に抗うという経験と、逆境の中からやりたいことを実現させるために考え抜くという経験は、ぼくの強みだと感じています。ほかの東大生を見てても、講義を受けているのにあまり聴いてないとか、人とダベったりして、その時間を効率的に使えていない人が多い。
ぼくは大学2年の後半から就職活動を始めたんですが、いまは半年休学をして、発達心理学の研究をしている会社で研究員として働いています。4月に復学しますが、まだまだ自分に足りない部分や興味が出てきたものがあるので、2年かけてそれを補っていこうと思っています」
※女性セブン2020年3月12日号