元SMAPの中居正広が退所会見を開き独立を発表した。創業者ジャニー喜多川氏の訃報や看板グループ・嵐の解散宣言等々、ジャニーズ事務所はいま激動のときを迎えていると言っていい。そんななか、ひときわ異彩を放つ俳優がいる。風間俊介(36)だ。
倉本聰が脚本を手がける帯ドラマ『やすらぎの刻~道』で13歳の少年役を見事にこなし、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』では徳川家康という大役を演じるほか、教養バラエティ番組『林修のニッポンドリル』や『ハートネットTV パラマニア』への出演、さらに情報番組『ZIP!』の月曜パーソナリティも務めるなど、近年の風間は快進撃と言える活躍を見せている。
風間は中学2年生だった1997年にジャニーズ事務所に入社。ベテラングループ・少年隊の舞台でデビューを飾ると、当初はジャニーズJr.のユニット「B.I.G.」として山下智久や生田斗真らとともに踊ることもあった。しかし高校受験を機に芸能活動を一時休止し、半年後に復帰するとジャニーズ・タレントとしては異色の経歴を歩みはじめていく。
風間俊介の名前が世間に知れ渡ったのはやはり、1999年に放送されたテレビドラマ『3年B組金八先生』第5シリーズへの兼末健次郎役での出演だろう。オモテの顔は非の打ちどころのない優等生でありながら、ウラでは恐怖によってクラスメイトを支配し、また複雑な家庭環境から母親を刺傷する事件を起こすという、難しい役どころを演じきった。
この演技で第3回日刊スポーツドラマ・グランプリの新人賞を受賞すると、テレビドラマや舞台、さらにはアニメ『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の声優としても活躍しはじめる。2011年には俳優の瑛太が主演を務めるテレビドラマ『それでも、生きてゆく』に出演し、第70回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演男優賞を受賞した。
こうした華々しい役者人生は、ジャニーズ事務所に所属する歌とダンスを中心とした男性アイドルに比べると異色だ。そもそも風間はいまだにCDデビューを果たしておらず、2018年に放送されたバラエティ番組『しゃべくり007』では、ジャニーズ事務所の所属タレントが一堂に会する年末恒例のイベント「ジャニーズカウントダウンライブ」にも呼ばれていないと語っていた。