藤井聡太七段(17)が日本中に将棋ブームを巻き起こしてから早3年。将棋ファンが「藤井以来の衝撃」と期待する棋士がいる。初の“女性プロ棋士”に王手をかける西山朋佳三段(24)だ。
プロの棋士は、性別を問わない「棋士」と、女性のみの「女流棋士」に分かれる。西山三段は「女流棋士」としてタイトル三冠を保持し、「棋士」の養成機関である奨励会三段リーグに所属。四段=プロ昇格の条件(三段リーグ全30人中2位)に限りなく迫る「3位」につけているのだ。将棋ライターの松本博文氏が解説する。
「将棋は歴史的に女性の競技人口が少なく、女流棋士の歴史も浅いため、これまでプロ棋士になる女性が出てこなかった。スポーツに喩えれば、女性のプロ野球選手が登場するくらいのインパクトがあると思いますね。
西山三段がプロ棋士になれるかは、3月7日の三段リーグ最終戦(2局)の結果で決まる。西山三段が2連勝した上で、1位の谷合廣紀三段(26)が2敗するか、2位の服部慎一郎三段(20)が1敗すれば“逆転昇段”となる。可能性は30%程度でしょうか」
プロ棋士になれば「棋戦」と「女流棋戦」の両方に出場することになり、対局日程が重なってしまう懸念も出てくる。将棋連盟に尋ねると「日程が重ならないように調整いたします」(メディア広報課)と回答した。