「雅子さまは、常に感謝の気持ちを示され、“周囲を立てる”ことを欠かされません」と、ある宮内庁関係者は言う。天皇陛下の還暦という祝賀の裏で、その半生を支えてこられた皇后雅子さま(56才)の「気遣いの心」が見えてきた。
《即位以来、忙しい日々を送る中でも、私や愛子にもいろいろと細かく心を配り、活動を支えてくれており、公私にわたり良き相談相手となってくれています。私も今後とも、できる限り雅子の力になり、支えていきたいと思っております》
2月23日、天皇陛下は60才の誕生日を迎えられた。会見で述べられたお言葉には、30年近く連れ添われてきた雅子さまへの感謝と労いの思いが込められていた。
当日の朝、淡いピンクのドレスに身を包んだ雅子さまは、祝賀行事に出席するため、半蔵門から皇居に入られた。
「新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、誕生日の一般参賀こそ中止になりましたが、半蔵門前には人だかりができていました。雅子さまはゆっくりと進む車窓を開かれ、笑顔で手を振られました。『せっかくいらっしゃったのだから』というお心遣いもあったのでしょう」(皇室記者)
初めての天皇誕生日の会見で陛下は、即位からの10か月を、一つひとつの公務に真摯に向き合ってきたと振り返られた。雅子さまもまた、皇太子妃時代とは違った、頼もしい一面を発揮されている。宮内庁関係者の話だ。
「雅子さまはもともと“気遣いの人”ですが、最近は積極的にその姿勢をお見せになっていると感じます。今年の新年一般参賀では参加者の入場時間が20分ほど繰り上げられました。それは実は、雅子さまからのご提案だったそうです。『大勢の人にお待ちいただいているのだから、時間を早めた方がよろしいのでは』と訴えられたと聞いています」
そんな雅子さまが最も心を砕かれているのが、上皇上皇后両陛下へのお心遣いだろう。
◆外務省時代ゆかりの品がなかった理由