新型コロナウイルスの感染が収束に向かわなければ東京五輪を1年後に延期してはどうか──国際オリンピック委員会(IOC)の委員からは、そうした提案も言及されている。実際にそうなった場合、様々な影響が考えられるが、1年延期されれば、選手が「1歳年をとる」という問題もある。世代交代が進んでいる種目やメダルを狙うベテラン選手への影響は大きい。
卓球の五輪代表は男女共に1月発表の世界ランキングの日本人上位3人が選出され、男子は張本智和(16)、丹羽孝希(25)、水谷隼(30)、女子は伊藤美誠(19)、石川佳純(27)、平野美宇(19)が内定している。
「卓球はまさに世代交代の最中にある。1年後となればベストの顔ぶれが大きく変わる可能性がある。実際、今年1月の全日本選手権では、男子シングルス決勝で張本が宇田幸矢(18)に敗北。女子シングルス準決勝では、伊藤が早田ひな(19)に敗れ、早田は決勝でも石川を下し、伊藤と組んだ女子ダブルスと合わせて2冠達成している。1年後であれば、水谷よりも宇田、石川よりも早田が有力候補になる力関係に変わっているはず」(担当記者)
2012年前の北京五輪で、413球を投じて日本のソフトボール界に史上初の金メダルをもたらした上野由岐子は37歳になった。年齢による衰えがないかも気になる。
「いまだ上野の鉄腕は健在で、彼女の座を脅かす存在は現われていない。藤田倭(29)が育っていますが、投手と野手の両方をこなす『二刀流』で、エースとしての力は上野がまだまだ上です。たとえ1年後の五輪でも、上野が大黒柱であることは変わらないでしょう」(スポーツ紙デスク)