駅のホームや構内で、湯気の向こうにだしの香りが漂う──駅そばをこよなく愛する早稲田大学鉄道研究会有志が、トッピングや味で勝負するご当地駅そばを厳選。渾身の「食レポ」をお届けする。
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ある程度規模の大きな駅の構内には、大抵、そば・うどんといった麺類を提供するスタンドがある。手頃な値段で素早く出てくる駅そば。日頃のご飯・おやつとしてはもちろん、旅行中の食事として重宝している「乗り鉄」の鉄研会員も多い(筆者含む)。今回は、これまでに食べた全国各地の駅そば・うどん、その他麺類(まとめて「駅麺」)の中から、トッピングや味付けが特徴的で美味しかったものを、写真とともにいくつか紹介していきたい。
◆圧倒的なボリュームで大人気──「からあげそば」(千葉県・我孫子駅)
東京駅から常磐線の快速列車でおよそ40分。千葉県の我孫子(あびこ)駅ホームの立ち食いそば屋「弥生軒」。ここの名物は、巨大な唐揚げがトッピングされた「からあげそば」だ。
見た目通りの圧倒的なボリュームの唐揚げ、サクサクの衣にかぶりつくのもよし、やや濃い目のそばつゆに浸しながら食べるのもよし。ジャンボ唐揚げを攻略しつつ、やや白めでコシがある麺を油の染みたつゆに絡めてグイグイすする。ここまで食べごたえのある駅そばはかなり珍しく、鉄研会員の間でも根強い人気を誇っている。完食すると相当な満腹感を得ることができる。
◆駅で味わう名古屋メシ──きしめん(愛知県・名古屋駅)
数ある名古屋名物のひとつ、きしめん。改札外の有名店で食べるのもよいが、名古屋駅ホームの立ち食いスタンド「住よし」では、美味しいきしめんをリーズナブルに頂ける。
スタンドは新幹線・在来線のどちらにもあるが、時間に余裕があれば、揚げたてのかき揚げを提供している在来線ホームで注文するとよい(前もって揚げたものを提供している新幹線ホームでは、そのぶんスピーディーに出てくる)。おすすめのトッピングはエビの入ったかき揚げ。麺の上にたっぷりのせられたかつお節も絶妙に味を引き立ててくれる。この他、スタンドでは通常のそばも提供されている。