誰もが夢見るものの、なかなか現実にならない夢の馬券生活。調教助手を主人公にした作品もある気鋭の作家、「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆する須藤靖貴氏が、馬券の種類についてつづる。
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無観客レースが続くと馬券を手にしなくなる。そして馬券売場のアナウンスも。「確定まで、お手持ちの○○はお捨てにならないでください」というアレ。
だから、その「勝馬投票券」ってのを、やめろと言ってるんである。
馬鹿も休み休みに言え。役人が決めたようなアホウな名称を使う競馬ファンは皆無だろう。テレビ放送でも馬券馬券と言っている。ユーザーに無視される言葉を主催者が使い続けてどうする。私が農水大臣になったのなら、真っ先に「馬券」と呼ばせます。
さて、その馬券である。馬券に選択肢のある点も競馬の魅力だろう。パドックと返し馬で馬を定めて、いざマークカードにペンを立てるわけだが、単勝、複勝、馬単、馬連、ワイド、3連単、3連複などなど、なにをチョイスするかで成果は大きく変わる。
「この3頭しかない!」といった場合、3連複も妥当だが、ワイド3点を厚めに買うテもありましょう。じっと馬連3点でもいいわけだし。
当初、私は複勝ばかりを買っていた。とにかく当てて喜びたかった。ところが低配当だから穴狙い、ほぼ外れる。たまに当たったところでトータルでは儲からない。
それで、「これは!」と思う馬の単複とワイドに移行した。3連複3連単はハナから除外。複勝さえ取れないのにそんなものが当たるはずもない。