◆松山正春さん
【走った区間:9月21日 岡山県岡山市 清輝橋~岡山中央郵便局区間】
前回の東京五輪の時は岡山大学の医学生で、陸上部に所属していました。競技にばかり打ち込んでいたので、肝心の医学部での勉強はサークル活動みたいなもの(笑い)。専門は400メートルハードルで、ベストタイムは58.2秒でした。為末大さんと約10秒差ですから、当時としては悪くない記録だったと思います。
純真な学生でしたから、聖火ランナーを任されたのは素直に嬉しかったです。家族もとても喜んでくれました。トーチの代わりに、野球のバットを持って走る練習をしたのを覚えています。
当日は沿道の大観衆にとにかく驚きました。引き継ぎ地点では人ごみの中を縫うような状態で(笑い)。愛する岡山で大会の一翼を担えたことが誇らしかったです。
●まつやま・まさはる/1944年生まれ、岡山県出身。現・岡山県医師会会長。2020年の東京五輪では、グループランナーに選ばれる。
※週刊ポスト2020年4月3日号