長嶋茂雄や松坂大輔の鮮烈なデビューが印象に残っている人も多いかもしれないが、球史を紐解けば、1年目から大活躍した選手は少なくない。ここでは10人のスター選手たちのルーキーイヤーの卓越した成績を紹介しよう。35勝や22勝を挙げた選手までいるのだ。
◆金田正一(1950年プロ入り)
1年目成績 登板試合:30 勝利:8 敗北:12 防御率:3.94 奪三振:143
高校を中退してシーズン途中で国鉄に入団。8月23日に初登板し、2か月足らずで8勝を挙げた。実質的な1年目となった翌年は、全107試合中44試合に先発し、22勝21敗の成績を残した。9月5日の大阪タイガース戦では史上最年少でノーヒットノーランを達成した。
◆ダルビッシュ有(2005年プロ入り)
1年目成績 登板試合:14 勝利:5 敗北:5 防御率:3.53 奪三振:52
東北高時代、春夏4回出場(通算7勝2敗)。ドラフト1位で日本ハム入団。自主トレで膝を痛めて二軍スタートだったが、キャンプ中にパチンコ店での喫煙を写真週刊誌に報じられ無期限の謹慎となった。6月に昇格し、初先発で初勝利。ローテーション入りして5勝。
◆尾崎行雄(1962年プロ入り)
1年目成績 登板試合:49 勝利:20 敗北:9 防御率:2.42 奪三振:196
浪商2年時に夏の甲子園で優勝投手となり、秋季大会に優勝してセンバツ出場権を置き土産に中退。尾崎家に各球団のスカウトが訪れる争奪戦の末、17歳で東映に入団した。17歳10か月のオールスター出場、18歳での新人王は今も破られていない最年少記録となっている。