藤浪晋太郎投手(25才)ら阪神の選手3人が、新型コロナウイルスに感染していたことが発覚したプロ野球界。当初は、「味やにおいが感じられない」という初期症状を早々に球団に申し出た藤浪投手の「勇気ある行動」に称賛の声が相次いだ。
大リーグのダルビッシュ有投手(33才)もツイッターで《嗅覚がおかしいってだけで名乗り出た藤浪選手はすごいと思う》と絶賛。だが、感染の経緯が明らかになるにつれ、称賛は批判に変わっていった。
「3月14日の夜、藤浪投手を含む阪神の選手7人は女性5人と一緒に、タニマチ的存在の知人宅で開かれた合コンに参加。彼ら以外にも複数人が出入りし、会には13人以上いたようです。会場がタワーマンションの最上階で、藤浪投手以外のグループも呼ばれていたので、何人いたかは本人たちもきちんと把握できていないようです。食事はバイキング形式で、参加者はソファなどで密着。そして、藤浪投手ら選手3人のほか、女性3人が感染してしまったのです」(スポーツ紙記者)
なお、元プロ野球選手の金村義明氏は30日に出演したラジオ番組『上泉雄一のええなぁ!』(MBSラジオ)で、スポンサーの自宅で行った同会には女性が約20人いた、という話を聞いたと明かした。阪神は3月14日、15日の両日、大阪ドームでオリックスとのオープン戦を行っていたが、新型コロナ拡散防止のために無観客試合にしていた。
「巨人をはじめ多くの球団は2月下旬から外出禁止令を出していました。ところが阪神は自主性を重んじると言って“不要不急の外出は自粛”にとどめ、外食は許可。今回の感染で、阪神の球団としての危機管理の甘さが露呈した格好ですね。なにしろ阪神の若手選手は、寮を出ると“糸の切れた凧”状態。“遊んでナンボ”という感じですから」(前出・スポーツ紙記者)
藤浪投手は24日に嗅覚の異常を申し出て病院で受診。25日に耳鼻科でPCR検査を勧められ、26日に受けた。
「20日から阪神2軍と練習試合3連戦を行っていた中日は、選手に感染者が出ないか戦々恐々としています。プロ野球は4月24日開幕を目指すとしていますが、内部に感染者が出たことで、暗雲が立ち込めている」(前出・スポーツ紙記者)
球界を挙げての感染拡大阻止の取り組みが、若手選手らの無自覚な行動によって水泡に帰すかもしれないのだ。一般社会に目を向けても、意識の低い若者の行動が目に余る。都内の大学生(20才)が話す。
「大学側は外出自粛を呼びかけているけど、みんなで飲みに行くのは普通ですよ。春休みなのに何もしないなんてもったいない。“いまなら空いてる”と言って、流行のレストランを借り切って卒業パーティーをする先輩たちもたくさんいます」
京都産業大学では、大学の海外旅行自粛を無視してヨーロッパに卒業旅行に出かけた学生が、帰国後、新型コロナの症状が出ているにもかかわらず卒業祝賀会に出席し、のちに出席した複数名の感染が発覚。大問題になった。